管理職必見!成功循環モデルで部下との関係質を高め、組織の成果を引き出す方法
2024年02月26日
組織にとって、成果を出すことはとても大切です。管理職の皆さんは、ご自分が成果を出す方法はわかっていると思いますが、部下に対して「期待通りの成果が出てこない」という悩みはないでしょうか?
もし、このような悩みがあるならば、一度見直していただきたいことがあります。それは、部下との関係性です。本文では、マサチューセッツ工科大学のダニエル・キム教授によって提唱された『成功循環モデル』を解説しながら、成果を出し続ける組織の特徴についてお伝えします。
CONTENTS -目次-
成功循環モデルとは
成功循環モデルとはマサチューセッツ工科大学のダニエル・キム教授によって提唱された、組織が持続可能な成長を遂げるためのフレームです。
上の図で示す通り、成功循環モデルは、「関係の質」「思考の質」「行動の質」「結果の質」の4つの要素で構成されます。これらの4つの要素で「グッドサイクル」・「バッドサイクル」を作り出します。
図の右にある「グッドサイクル」は、組織が成果を出すためには「関係の質」から着手することが重要だと実証的に示されています。反対に「バットサイクル」は、「結果の質」から着手すると成果が出せないと示しています。
成果が出ない時、焦る心が先走り、部下との関係性を良くする前に「何故、その成果が出ないのか?」と原因追求していませんか?この状態、「バットサイクル」に入っています。
関係性が良くない状態で、原因追求してしまうと、命令や強制、対立が生じ、関係の質が低下します。そして部下は受け身の思考となり、上司に怒られないようにと失敗を回避しする思考となり、行動は消極的になり、さらに成果が出ない循環となります。
部下との関係性を良くするところから着手した組織ではどのような状態になるのかというと、常に課題を解決しようとする対話ができていますので、成果を出すためのアイデアが出ます。そして、積極的な行動とお互いの助け合いが生まれて、成果が出ます。そして、さらに信頼関係が深まり、成果を出し続ける循環となります。
部下との関係の質を高めるために大切なこと
部下との関係の質を高めるために大切なことは、信頼関係の構築です。信頼関係は、相互理解を深めることで構築されます。上司・部下が相互理解を深めるためには、コミュニケーションの量が大切になります。
まずは、上司から自分の考えや視点を部下に伝え、理解してもらいます。何故この順番が大切なのかは、「ランク理論」が働くからです。「ランク理論」は、プロセス指向心理学・プロセスワーク創始者のアーノルド・ミンデルが提唱したもので、社会的・立場的なランクの高い方は無意識・無自覚に心理的ランクも高くなり、コントロール・支配-依存の関係が生じやすいという考えです。
上司が先に自分自身のことを伝えてくれると、部下も話がしやすくなります。このようにお互いが自分自身のことを伝え合うことによって、相互理解が深まり、信頼関係が構築されていきます。
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部下との相互理解を深める方法
弊社が企業研修で実施しているツールをご紹介します。「こころのコロコロシート」です。
まずはお互い個人ワークをします。シートに沿って、仕事・プライベートそれぞれの状況を6つの感情「喜び」「笑顔」「モヤモヤ」「不安」「辛さ・苦しみ」「怒り・悔しさ」にチェックを入れ、その理由を書きます。シートの記入ができたら、向かい合ってお互い話をします。話をする順番は、上司からです。
プライベートの話をするの?と驚いた方もいるかも知れません。職場では、仕事の話ばかりで、プライベートな話は仕事場に持ち込まないと考えている方もいるかも知れませんが、本来、人というのは、仕事もプライベートも合わせて、その人、本人なのです。そして案外、プライベートの話をした方が、その人を理解できることが多いです。話せる範囲のことで構いません。回数を重ねることによって、話せることが増えてきます。話せることが増えることによって、お互いの距離が近くなり、本音が話せる関係性を構築することができます。
コミュニケーションは量が先です。最初は量を確保することから始めてください。
弊社でも月1回の全体会議で「こころのコロコロシート」を活用した1対1の面談を実施しています。会議のたびに面談相手を変えることで、組織全体の相互理解を深め、会議を実施する度に信頼関係を深めています。
まとめ
組織が成果を出し続けるためには、関係の質を高めることから着手し、成功循環モデルのグッドサイクルに入ることです。管理職の皆さんが部下と信頼関係が構築されていないと感じた場合は、是非、部下とコミュニケーションを取る時間を確保し、部下に興味・関心を持って、相互理解を深めてください。
その時、先ほど説明した「こころのコロコロシート」の活用をおススメします。はじめは、「週1回、月曜日の9時から30分」と頻度と時間を決めて実施した方が良いと思います。この積み重ねが半年、1年経つと組織の雰囲気が変わってきます。成果を出すことにこだわる組織へと変わります。諦めず、継続してみてください。
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