新入社員とより良い関係を築くために最も大切なこととは

2020年03月03日
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価値観の多様化
3月に入り、新入社員を迎え入れたり、人事異動などで新たなメンバーを受け入れる準備を進める時期となりました。今年入社する4大卒業者は、1997(平成9)年生まれ。今以上に多様な価値観を持った社員さんが増える予感がします。
だからこそ、ますます『多様な人材を活かす』ことが大切になります。
『多様な人材を活かす』とは、さまざまな違いを尊重して受け入れ、「違い」を積極的に活かすことにより、変化しつづけるビジネス環境や多様化する顧客ニーズに最も効果的に対応し、企業の優位性を創り上げることです。
新しく仲間になった社員さんには、一刻も早く戦力になってもらうため、迎え入れる側の皆さんはたくさんの取り組みをしていらっしゃるのではないでしょうか?
この時とても大切なことは、『より良い関係を築くこと』です。
より良い関係が築けると信頼関係が生まれ、何を言っても否定されないという心理的安全性が高まった職場が醸成され、新入社員の可能性を引き上げることができるようになります。
人間関係を悪くする要因
人間関係が悪くなっていくことに関しては色々な原因があるのですが、その中の大きな一つに「アンコンシャス・バイアス」という無意識の偏見があります。
例えば
- 「これまでのやり方」や「前例」に固執してしまう
- 育児休暇を取得する男性社員は、昇給意欲が低いと思ってしまう
- 「男のくせに」や「女のくせに」などと思ってしまうことがある
特にジャッジメント、つまり裁く。この意識が人間関係を悪くしますので、上長の方にはジャジメントをしないという心づもりを持っていただきたいのです。
ジャジメントは何故起きるのかというと、みなさんが持っている「正しさ(価値観)」にあります。
様々な経験をし、色々な価値観をみなさんは持っていて、その価値観はいつのまにか「正しさ」になっているのではないでしょうか。
例えば、社会問題となっているウイルス対策で、今の時期はみなさんマスクをされていますよね。
ですが、そうでない、マスクをしていない人を見た時はどうでしょう。そして、その人が咳をした瞬間に、その人の事を見て、決して良い印象を持たないのではないでしょうか?
ここに、人間関係を悪くする要因があるかと思います。
無意識に相手をジャッジメントしていて、その正しさを強調していく。その正しさと同じで人ない方は、「間違っている」という事になります。
「私は正しい、あなたは間違っている」このスタンスになった時に、相手をジャッジメントする、怒りを覚える、人間関係が悪くなる、という流れとなります。
自分の心の状態に気づくこと
相手を無意識にジャッジメントしないためには、自分はどのような価値観を持っているのかを知ることが大切です。そして、その価値観は正しさとなり、相手をジャッジメントすることがあるのだと気付くことが重要です。
相手をジャッジメントしてしまうという事自体は、自動反応ですから、仕方ないことですが、「今、ジャッジメントしてしまった」
であるならば「ジャッジメントしないようにしよう」と決めることです。
上長の方達は新入社員に対して、まだまだ色々な事が足らないと、「こうすべきだ」、「ああすべきだ」、「こうなってほしい」という期待を込めながら基準をしっかり持って相手を見ています。
その基準は正しさとなります。そして、その基準にそぐわない時には『相手をジャッジメントする』という状態になりやすいということを意識してください。
基準にそぐわない時には、基準を満たしていけるように引き上げていってほしいと思います。
新入社員とより良い関係を築くために最も大切なこととは、「ジャッジメントしない」心づもりを持つことです。